2021年9月19日 漆喰の壁塗り初体験
古民家再生活性化プロジェクト! ~手づかみ、初めての感触~
2021/09/19
台風一過。天候を心配していましたが、またしても晴天で迎えた日曜日の午前、安佐南区西原の古民家ワークショップに12組23人の親子が参加してくれました。
【9月19日(日)ワークショップ・スケジュール】
9:00~11:00
◎大人チーム/畳の間の壁塗り(漆喰)
◎子どもチーム/壁塗りお手伝い、木工体験
今回のミッションは「漆喰の壁塗り」。
まずは作戦会議でプロジェクトリーダーの天満さんと元棟梁の梅崎さんから漆喰のことと壁塗りの手順を教わります。
◆漆喰って?
聞いたことはもちろんあるけど説明できない代物「漆喰」。ざっくりと教えてもらいました。
もともとはサンゴ礁が原料で出来たものらしく、これが呼吸するというからスゴイ!
夏の湿気、冬の乾燥を良い感じに湿度調整してくれる。しかも燃えにくいのでお城や蔵などでもよく使われてきたんだそう。確かに時々見ますね。
それから実際に作業を進めながら壁塗りの手順を教えてもらいます。
◆Step1、部屋の養生。
壁塗りの前に、部屋の養生です。
すでに畳も入っている部屋もあるので床は慎重に丁寧に養生していきます。テープにフィルムシートが付いたマスカーと呼ばれる養生テープで壁と床の境目に貼っていき折りたたまれたフィルムシートを伸ばして床を守ります。
それと既に壁についてる電気のコンセントやスイッチをマスキングテープで保護していきます。
どちらも漆喰を塗った時、はみ出ても、足りなくてもダメなので壁とのギリギリのところに貼るためみんな真剣な目で貼っています。
◆Step2、下地処理。
そして下地処理。傷や釘穴などで凸凹になっている下地の壁板を平らにしていきます。
板のつなぎ目は専用テープで隙間を処理し補強。たくさんある釘でできた穴や傷も壁補修用のパテを使って埋めていきます。
この最初の地味な作業がとても大切だと教えられ、ここまで結構時間をかけて丁寧に取り組んできました。
◆Step3、壁塗り。
さあ、お待ちかねの漆喰の壁塗り初体験です。
ビニール手袋をした手のひらに、元棟梁の梅崎さんが漆喰をそのまますくい入れてくれると何とも言えない漆喰の感触が!
ひんやりしていて、固めのソフトクリームのような感触。指をしっかりと閉じていないと隙間からポタポタと落ちてしまいそうです。
(※感触には個人差があります。人によってはチーズフォンデュとかいろいろありました)
そして、両手で大事に抱えてそのまま壁にベタッ!とぶつけ、そのまま落ちないように上に向けてぐいっと塗り込むっ!
天満さんから「厚みが5mm程度になるまで」と教えられ、何度か塗り込みを繰り返します。
指に残っている漆喰も壁に押し付けるようにして取り、手のひらからなくなったらまた梅崎さんのところに漆喰をもらいに行きます。
「漆喰はいろんな質感が出せるのが魅力、刷毛のような線を出したり、ごつごつした岩のようだったり、滑りそうなくらいまっ平だったりとにかく自由です。好きに塗ってください!」天満さんからの号令で俄然みんなのテンションも上がってきました。
みんな思い思いに大胆に塗りだし、部屋は漆喰を打ち付ける音や、笑い声で何だか賑やかになってきました。
それから梅崎さんによる実演で、コテとコテ板を使った塗り方のお手本を披露。
「下からこうしてシュッとね」って、さすが動きがプロです。
コテ跡の付け方やスポンジを使った表情の付け方なども教わり、みんなそれぞれ思い思いに挑戦しだしました。
ある壁では扇のような規則正しい模様、別の壁では荒々しい波のよう、また別の壁は静かな雲海のような表情に。
梅崎さんは部屋の壁を見て回りながら「壁塗りって個性が出るんよ、同じものがない。本当に面白い」と感心していました。
最後の方はみんな黙々と壁塗りに打ち込んで、時間ぎりぎりまで作業を続けてくれました。
◆子どもたちの木工体験
恒例の子どもたちの木工体験も同時開催。こちらも個性豊かな作品が出来たようです。
そしてもう何度かワークショップで一緒になった子どもたちが、新しい友達の輪を広げているようです。これも古民家活動の大きな収穫です。
いずれこの子たちが、この古民家で新たなプロジェクトを、リーダーとして立ち上げてくれたら素敵だなと夢見ています。
今回の漆喰の壁塗りも大変好評でした。私もそうでしたが、みんなそれぞれが主体となって体験することで、より達成感があったのではないでしょうか。
次回は10月17日の予定、今度はどんな体験になるのか?待ち遠しいです。
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