2023年1月22日 庭師とめぐる古民家の庭


古民家再生活性化プロジェクト! ~鏡開きで無病息災~


2023/1/22

明けましておめでとうございます。昨年はコロナのまん防期間で1月~3月は会えなかったので、お正月のワークショップは初めて。年始の挨拶もそこそこに、庭ではもうすでに子どもたちは駆けまわり、焚火の周りで大人たちは暖をとり、今日の庭仕事道具がきれいに並んでいました。時々太陽がのぞく曇り空の中、今日も25組44人の親子が集まってくれました! 




【1月22日(日)ワークショップ・スケジュール】

●10:00~12:00頃

◎大人チーム&子どもチーム

・庭師とアートコーディネーターの方と一緒にめぐる古民家の庭
 ~どんな植物があるか?大人も子どもも一緒に学びます

・庭の整備を考えながら剪定や掃除
 ~庭師の方から技術指導があります




◆二人のスペシャルゲスト!

ご縁あって、今回のワークショップには講師としてスペシャルゲストが2人来てくれました!


スペシャルゲストは庭師の狩下(かりした)さんとアートコーディネーターの欄さん。

日本に十数人しかいない苗字という狩下さんを講師に、古民家の庭のフィールドワーク開始です。

みんなが集まっている庭のすぐの生垣を指さすと、早速、植物の講義が始まりました。

「これはイヌマキ、葉が厚くて寒暖に強い。燃えにくいから防火効果もあってよく生垣で使われますね」

すぐ下を見て

「アガパンサスね。春に花火のような紫の花を咲かせます。水やりはほとんどいらないしすごく丈夫」

続けて手前の低木を指し

「おおでまり。まりみたいな白い花が6月頃に咲く。これは刈り過ぎたね、ここまで剪定しないで、スペースあるから伸ばしたほうがいいね」

とダメ出しまでいただきました。

その後も次から次へと草木の名前と特徴、現状の様子から今後のアドバイスまで、淀みなくスラスラと説明が続き、へぇ~そうなんだの声が止まず、時折聞かれる質問にも間髪入れずに即答。

溢れてこぼれそうな知識にみんなの知的好奇心が刺激され目はキラキラワクワク。 



この時のお話を細かく文章にするよりは、メモする姿が新聞記者かと思ったと言われる小学校6年生の子のスマホのメモを送ってもらったので以下に転記します。(一部抜粋)


<メモ>
●アガパンサス 
(紫陽花に似たものの隣)
50センチくらいの高さで、紫っぽいのが咲く。 
丈夫で水やりがほとんどいらない。 
冬には少し弱い。 

 ●ヒイラギモクセイ 
(かこっている植物) 
この剪定は良くは無い。 
上が埋まるまでは、何年かかかる。 
3メートルまでが中木 柊と金木犀を掛け合わせたもの。 
ヒイラギモクセイは白い花が咲く。 
花を見ると言うか、トゲがある。 
6月ごろに剪定をすると、春まで伸びない。 
触覚のあるはむし系の虫がつきやすい。 
ハーブやオリーブなどがあると✖️ 
ゴールデンウィークに消毒などをすると虫がつきにくい。 
まさに食べられ汚く見えるのでほとんど植えることがない。 

 ●南天 
(赤紫の葉) 
囲ってるヒイラギモクセイの中。 

 ●彼岸花 
(水仙の隣)
暖かい時期に枯れ、冬に緑になる。
普通の植物の逆。 
冬の姿

●さくらんぼ 
(駐車場の木) 
根が良く伸び、彼岸花のとなりから 
ひこばえ=気自体が弱っていたり、木の限界が来ている時、子を出すと言う感じで枝が伸びる。 
見極めて斜めに切ると良き。 
交差している枝を切る。 
弱っている証拠。 
絡まずに済むので、日当たりが良くなり、下枝まで身がつくようになる。 

 いらがのまゆがついている。 
 (さくらんぼについている虫)
  いらがは1番刺されると痛い蛾
直接触り、かいてしまうと、痒くなる。 
要注意。 
6月くらいから、よく出る。 
敏感な人は下を通るだけで、痛む。 
昔の人は、おこぜと呼ぶ。
見た目も悪いので、とったほうが良き。 
ブロック塀などでも、よくついている。 

 ●ろうばい(梅) 
(花壇の中のムスカリのようなもの) 
香りが、樹木の中でも凄い。 
ニュースやSNSなどでも季節の話題として、取り上げられる。 
花は綺麗だが、樹形が美しくない。 
裏に植えたりして、切花として楽しむ。 
1月2月に咲き始める。 

 ●しまとねりこ 
(電柱の隣のモサモサ) 
人気ナンバーワン 成長が良い。 
場所をよく選ぶ。 
同じ種目なので、ヒイラギモクセイの様な虫がつく。 


どうでしょう? 

内容は詳しくわからなくても、メモしてる子のワクワクと、 

説明してくれている庭師の方の植物への愛が半端ないと思いませんか。 







◆庭のお掃除大作戦!

充実した庭のフィールドワークが終わったら、今度は庭の手入れです。

雑草や落ち葉、枯れ木の除去、小山になった土砂の運搬、ゴロゴロと転がってる石の撤去…などなど、やることはたくさんあります。 

さあ大人も子どもも総出で庭のお掃除大作戦です! 





庭の手入れ作業は、普段使わない筋肉や関節を使うせいか、みんなけっこう息も上がり汗もかいて身体はぽかぽか。 

正月の寒さも忘れていい運動になりました。 




とりあえずきれいになった庭を、これからどうするか? 

みんなが楽しめる庭にするためにアートコーディネートの蘭さんのアドバイスのもと一緒になって作っていく予定です。 

これから暖かくなって、植物が元気になる季節が楽しみですね。蘭さん、宜しくお願いいたします。




◆午後からは鏡開き

今回、子どもチームリーダーの清水さんが、いただきものの鏡餅をみんなでいただこうと「おしるこ」の準備をしてくれてました。 

鏡開きは、宿っていた年神様をお見送りし無病息災を願うという武士の行事だったとか。 

そんなことはさておき、まずは細かく切ったお餅を竹串に刺して焚火で焼きます。 

この直火焼きだけでも子どもたちにとっては非日常、焚火の周りに目をキラキラさせて子どもたちが集まります。



焼きあがったら、コップにおしるこをいれてもらい餅を浸してできあがり。 

熱々のお餅をハフハフして食べるのが美味しい食べ方。 

(お好みで醤油だけをつけて食べる大人も) 

みんなたくさんおかわりして平らげてくれました。 

これでみんな健康で元気な一年になりそう! 

ごちそうさまでした! 





午後からは、場所を移して古民家のこれからを考える会も開かれました。

そろそろ名称を決めたいねとか、地域のみんなに使ってもらいたいねとか、SNS始めたいねとか、いろいろ意見が出ました。 

また決まったことは報告しますので、ぜひお楽しみに! 


 さて次回は2月26日、まだまだ続く古民家プロジェクト、一人でも多くのご参加をお待ちしています。 

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「くうねあ」とはこどもにとって最も基本的な大事なこと「食う・寝る・遊ぶ」の頭文字をつなげて作った言葉です。 子育てしやすい社会のインフラづくりに取り組んでいる、株式会社くうねあの活動を紹介するサイトです。